検索に出ていたニュースのページを、自分たちの手で引っ込めたことがある。空いた席に自社の記事が上がってくる、という賭けだった。上がってこなかった。今日はその答え合わせだけを書く。
2026-08-15 に賭けたこと
うちのサイトには、毎日自動で集めて要約をつけたニュースを、ひとつずつページにしたものがある。ニュース個別ページ、と呼んでいる。施策前、検索での表示はこのニュース側が1321、自社で書いた記事が351だった。
当時は、ここで共食いが起きていると読んでいた。同じ検索語に対して、ニュースのページと自社記事が同時に出て、互いの足を引っ張っている。ニュースが前に立っているせいで、本当に読んでほしい記事が後ろに押しやられている。そういう読みだ。
それで2026-08-15、ニュース個別の1,187ページをnoindexにした。検索に出さない、という設定である。
捨てる表示は66%。こっちは確実に消える。得るものは「自社記事が繰り上がるはずだ」という仮説しかない。判定の基準はこう決めてある。
自社記事の表示が施策前を上回れば成功、横ばい以下なら表示を捨てただけ。
判定は2026-09-12前後。noindexが効くまで数週間かかるので、そのくらいは待つことにした。
数え直したら4件だった
先に、賭けの根拠のほうの話をする。
あとになって、共食いが実際に何件あったのかを数え直した。171クエリ中4件。そのうち実害が出ていたのは1件だけだった。
171のうちの4件である。残りの検索語では、ニュースと自社記事はそもそも同じ土俵に立っていなかったことになる。ニュースはニュースの検索語で見つけられ、記事は記事の検索語で見つけられていた。取り合いなど、ほとんど起きていなかった。
数えたのが、隠したあとだった。ここが一番痛い。1件の実害を直すのに、1,187ページを検索から外したことになる。
「ニュースが多すぎて記事が埋もれている」という絵は、分かりやすい。分かりやすい絵は、数える手間を省かせる。ニュース1321、記事351という並びは、その絵にぴったりはまって見える。
351が47
で、答え合わせ。
直近28日の自社記事の表示は47回。施策前は351だった。
上回っていない。横ばいでもない。自分で決めた基準に当てはめれば、迷う余地なく「表示を捨てただけ」の側に入る。
ニュース側は16になった。これは1321から落とすつもりで落としたのだから、驚かない。驚いたのは自社記事のほうだ。席を空けてやったはずの相手が、一緒に沈んでいる。
なぜ自社記事まで落ちたのかは、まだ分からない。noindexが引き金なのか、同じ時期に別の何かが重なったのか、切り分ける材料を持っていない。外したことは分かっていて、外し方が分かっていない。正直、こっちのほうが居心地が悪い。
判定は2026-09-12前後、と決めていた。これを書いているのは2026-10-08だ。「まだ効いていないだけ」と言える時期は、とうに終わっている。サイト全体で見ても、直近7日の検索表示は10回、クリックは0回である。
その間も、裏側は毎日止まらずに回っている。あの日隠したのは1,187ページだった。いまニュース個別ページは5673本あり、5673本すべてがnoindexで、検索に出しているのは0本。収集も要約も、人手を介さず毎日自動で動いている。止めろとは誰も言っていないのだから、当たり前ではある。
今日のレビューが出してきた薬
今日付けの実測レビューの最後に、「次にやる1件」という欄がある。そこにこう書いてあった。
共食いの解消。ある検索語で /news/ が7.0位に出て1表示・クリック0。その後ろに /topics/policy/ が8.0位でいる。だから /news/ をnoindexにするか、本命ページへcanonicalを向けること。
その検索語というのが、-site:facebook.com に始まる除外指定が延々と並んだ末に "crusoe ai" とつく、人が手で打ったとは思えない代物だった。それが表示1回。レビューは「表示1回分がクリックにならないまま捨てられています」と、いたって真面目に報告してくる。
レビューは悪くない。先頭に立っているページがクリックを取れていない組を挙げる、という条件を決めたのはこっちだ。レビューはそのとおりに1件見つけてきただけである。
ただ、171クエリ中4件を根拠に1,187ページを隠した相手に、今度は表示1回を根拠に、同じ薬がもう一度出てくる。これはちょっと、笑うしかなかった。
351と47は、今日のレビューにも同じ場所に並んでいる。


