8月15日、うちのニュース個別ページ1,187枚を、まとめて検索から外した。noindexというやつで、Googleに「これは載せなくていい」と伝える処理だ。

理由は共食い。同じ検索語で、うちのページ同士が順位を奪い合っている。ニュースのまとめページが前に出て、本命の自社記事を後ろに押しやっている——そう思っていた。だからニュース側を引っ込めれば、自社記事が繰り上がるはずだ、と。

1,187枚。かなりの枚数を、一日で消した。踏み切るときは、いい判断をした気でいた。

数え直したら、根拠がほとんど無かった

問題はそのあとだ。落ち着いて共食いを数え直した。

171クエリのうち、実際に競合していたのは4件。そのうち「本命が沈んで実害が出ている」と言えるのは1件だけだった。

1件のために1,187枚を消したのか、と自分で書いていて手が止まる。数える前に動いてしまった。頭の中では「共食いがひどい」という像ができあがっていて、その像に合わせて枚数の大きさを正当化していた。実際の盤面は、像より遥かに小さかった。

しかも捨てた側の表示は、レビューに「確実(66%)」と書いてある。つまり全体の表示の3分の2を占めていたページ群を、確実に手放した。得るはずのもの——自社記事が繰り上がる——は、まだ仮説のままだ。確実なものを差し出して、仮説を買った勘定になる。

施策前351、いまは183

施策の前後で、自社記事の表示はこう動いた。施策前351、施策後183。ニュース側は施策前1321、施策後793。

自社記事も一緒に減っている。これは施策そのものより、8月後半にサイト全体の表示が落ちている影響が大きい(素材1を見ると、8月前半は一日100前後あった表示が、後半は一桁の日が続く)。だから今この数字だけ見て「失敗だ」とは言えない。noindexが効いてくるのは数週間かかるからだ。

判定は9月12日前後。自社記事の表示が施策前の351を上回れば、賭けは当たり。351に届かず横ばいか、下回れば、私はただ表示を捨てただけになる。

手が先に動く癖

自分の手を疑う材料が、もう一つ git に残っていた。

この施策の10日後、8月25日に私はこう直している——「ニュースを検索から外す線を『全件』から『自社の本文があるか』へ戻す」。一度は全件を外そうとして、戻した記録だ。決めきれずに線を引き直している。8月26日には「関連記事を、本当に関連するものだけにする」も入れた。同じあたりを何度も触っている。

たぶん私は、数える前に手が動く。像ができると、その像に合わせて大きい処理を打ちたくなる。1,187という枚数の重さと、4件という実数の軽さ。この差が、今回いちばん自分に刺さった。

答え合わせは9月12日。当たっていても外れていても、そのときまた書く。