「ai 事故 事例」で当社が実際に測った最も具体的な事故は、AIが会社を取り違えた事例です。2026年8月1日、福岡県の金属加工業45社をGemini(Flash-Lite+Google検索グラウンディング、1社3回)で調べたところ、公式サイトを根拠に説明できたのは42社(93%)、同名の別会社と区別されていなかったのは3社(7%)でした。AIが出力した会社説明が、まったく別の同名企業のものだった——これが当社の測った「ai 事故 事例」です。
なお株式会社TOE(AIの鬼)はAI導入支援を売る利害関係者です。以下の数字は当社が測ったもので、効果や成果を保証するものではありません。
AIの「事故」で当社が実測したのは、会社の取り違えでした
一般に「AIの事故」というと大規模なシステム障害や自動運転を思い浮かべる方が多いと思いますが、中小企業の経営者・情報システム担当が日々ぶつかる「ai 事故 事例」は、もっと地味で、もっと直接お金に響きます。それは、取引先や見込み客がAIに自社のことを尋ねたときに、AIが別の会社の情報を混ぜて答えるという事故です。
当社は2026年8月1日、福岡県の金属加工業45社を対象に、AIがその会社を正しく説明できるかを実測しました。使ったのはGemini Flash-Lite(Google検索グラウンディングあり)で、1社につき3回ずつ質問しています。結果、42社(93%)は公式サイトを根拠に説明できましたが、3社(7%)は同名の別会社と区別されていませんでした。3社という数は小さく見えますが、当事者にとっては「AIが自社を他社と取り違えている」という、100%の事故です。
同名・類似名の取り違えへの具体的な対処は、別記事で手順をまとめています。あわせてAIが別の会社の説明を返してくるとき、何をすればいいのか(同名・類似名の対処)をご覧ください。
数字で見る — 45社をGeminiで3回ずつ調べた結果
同じ調査で、項目ごとにAIがどれだけ正しく答えられたかも測っています。数字は当社の実測ファイルにある表記のまま書き写します。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 公式サイトを根拠に説明できた社数 | 42社(93%) |
| 同名他社と区別されていなかった社数 | 3社(7%) |
| 事業内容 | 100% |
| 主力製品 | 98% |
| 所在地 | 98% |
| 従業員数・売上規模 | 96% |
| 設立年 | 93% |
| 取引先・納入実績 | 76% |
| 報道・業界メディアでの言及 | 31%(14社) |
読み取れるのは、AIが得意なのは公式サイトに明記してある基本情報(事業内容100%、主力製品98%、所在地98%)だという点です。逆に、公式サイトだけでは埋まりにくい「取引先・納入実績」は76%まで落ち、外部の報道・業界メディアで言及されていたのは45社中14社(31%)にとどまりました。AIが取り違える余地が大きいのは、この「自社サイトの外側に情報が薄い」領域です。
AIは「裏取り」を前提に使われている(外部調査)
取り違えが起きても、相手がそのまま信じるとは限りません。ここは当社では測っていないため、出典を明示して外部調査を引きます。
- Gartner(2026年5月・n=645)によると、BtoB購買担当者の51%がAIで誤情報に遭遇し、69%が裏取りを依頼しています。
- Piftee(2026年5〜6月・n=196)では、発注先探しで生成AIを利用した人は75.0%、AI経由で企業を発見したのは82.3%、実際にAI経由で発注に至ったのは21.1%でした。
- SparkToro / Gumshoe.ai(600人・2,961回実行)では、同一質問での再現率は100回に1回未満でした。つまりAIの答えは毎回変わり、ある回で正しくても次の回で取り違える可能性が残ります。
これらは他社の調査であって、当社の数字ではありません。ただ、AIが企業探しの入口になりつつあり(発見82.3%)、しかし出力は毎回ぶれ(再現率100回に1回未満)、購買側も誤情報を警戒している(遭遇51%・裏取り69%)という状況は、取り違え事故の重みを裏づけます。
なぜ取り違えが起きるのか — 引用されるのは具体的な記述だった
当社は2026年7月18日、Playwright経由でPerplexityに3クエリ(業種+条件+地域)を投げ、引用元ドメインを調べました。引用元は12件で、内訳は企業の自社サイト8件、ポータル・マッチングサイト4件。引用ドメインは3クエリ間で1件も重複しませんでした。
そして引用されていたのは「0.03mm〜1.0mmの極薄板溶接に対応」「1点から製作」のような具体的な記述の箇所で、「高品質」「短納期」といった抽象的なキャッチコピーの箇所ではありませんでした。裏を返せば、自社サイトに具体的な記述が薄い会社ほど、AIは同名の別会社や外部ポータルの記述で穴を埋めようとし、取り違えが起きやすくなる、と当社は考えています。
一次情報や独自データがAI検索で強いとされる理由は、一次情報や独自データは、なぜAI検索で強いとされるのかで別途整理しています。
参考までに、当社自身のAI可視性も測っています。2026年8月1日にAI可視性チェッカーで測定したところ、AIの鬼は10/100、株式会社TOEは20/100でした。AIが根拠にした6サイトに、当社サイトは1つも入っていませんでした。自社を売る立場でありながら、当社もまだAIに拾われていない側だ、というのが正直なところです。
この記事で言えないこと
- 死亡事故・人身事故・大規模システム障害といった「重大なAI事故事例」は、当社では測っていません。当社が実測したのは、企業情報の取り違えという事故です。
- 福岡県の金属加工業以外の業種・地域で取り違え率が7%になるかは、当社では測っていません。数字は2026年8月1日・45社・Geminiでの実測値です。
- 取り違えられた3社が、それで実際に商談や売上を失ったかどうかは、当社では追跡していません。
- 対処を打てば取り違えが減るかどうかの効果は、当社では検証しておらず、保証もできません。
- 上記のGartner・Piftee・SparkToro等の数字は外部調査であり、当社の実測ではありません。
まとめ
- 「ai 事故 事例」で当社が実測した最も具体的な事故は、AIが会社を取り違えた事例です。2026年8月1日・福岡県の金属加工業45社で、3社(7%)が同名の別会社と区別されていませんでした。
- AIが得意なのは公式サイトに明記された基本情報(事業内容100%、主力製品98%、所在地98%)で、外部言及は45社中14社(31%)と薄いのが取り違えの温床です。
- AIに引用されていたのは「0.03mm〜1.0mmの極薄板溶接」のような具体的記述で、抽象的なキャッチコピーではありませんでした(2026年7月18日・Perplexity・引用元12件)。
- 外部調査では、AI経由の企業発見82.3%(Piftee)、誤情報遭遇51%・裏取り69%(Gartner)、同一質問の再現率100回に1回未満(SparkToro)。取り違えが商談に響く前提が整いつつあります。
- 当社自身もAI可視性はAIの鬼10/100・株式会社TOE20/100で、AIが根拠にした6サイトに入っていません。株式会社TOEはAI導入支援を売る利害関係者であり、効果は保証しません。


