AIは機能を足すのが速い。だから人間は削る仕事が増えた
シリーズの最終回は、何を作らないかの話である。AIに「もっと便利に」と曖昧に頼むと、機能や表示を足す案が出やすい。足すほうが指示しやすく、成果も目に見えるからだ。ところが後半のコミットを並べると、情報パネルから外す、重複する表示を消す、使われていないコードを消すといった「やめる」ばかりになっていた。判断の記録にも、作ったものより「やらないと決めたもの」のほうが多く残っている。
面白いのは、オーナーが出した3Dを看板にする提案が、実測で却下された点である。年代を動かすと建物が消える3D表示は見栄えがよく、実装もできた。だが建設年が入っている建物は全体の0.30%しかなく、残りの99.7%は足元が水か陸かの2値で消えていた。つまりあの3Dが見せていたのは時間による変化ではなく、明治期の水域を建物の高さで塗り分けた図だった。動いて見えるから、そうと気づかない。AIは実装を速く進めるが、その機能が主張していることが本当かは測らないと分からない。作れることと作るべきことを分けたのは、データが主張を支えているかという、実装の外側の問いだった。動くデモほど疑えという教訓として読める。
中小企業の実務に置き換えると、新しい機能や資料を足す前に、その数字は本当に言えるのかを確かめることが先になる。また同じ情報を見積書、社内報告、説明資料の複数箇所に書いていないかも数えてほしい。あったほうが親切に見える追記を積み上げると、答えがどこにあるか分からなくなる。明日からの一言は、足す前に答えが何か所に書かれているかを数えろ、である。
※ 上記は配信元記事をもとにAIの鬼編集部が要約・再構成したものです。正確な内容は出典元をご確認ください。
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