トランプ氏によるAIの呼び名変更の試み、どうにも不自然さが目立つ
トランプ大統領は、言葉を敵対者に向けて使い回すのが得意である。初当選の選挙戦は「Little Marco」や「Crooked Hillary」といった呼び名で組み立てられ、「fake news」も詐欺的な報道機関を指す言葉から報道機関全体への侮辱語へと変えてしまった。ここ数週間、同じ手法をAIの宣伝に使おうとしている。加速させたい技術を「super」と言い換え、「artificial」を新しい蔑称として使い始め、この言い換えに従わない者を「THE ENEMY」と呼んだ。AI業界の大物の中にもこれに乗る者がいる。ただし、言語の戦いとしては難しい相手を選んでいる、というのが記事の見立てだ。 動きは速い。米国のAI標準・イノベーションセンター(CAISI)は、AI安全研究所を改称したものだが、今度は「Super Intelligence」を含む名称に変わった。司法省の発表文も書き換えられ、2017年から2024年にかけてAI生成の楽曲を大量に配信プラットフォームへ流した人物の行為が「Super Intelligence-Assisted Music Streaming Fraud」と表現された。大統領は「Artificial Intelligence」という言葉を使う者は敵だとまで述べた。さらに大統領令で、可能な限り「AI」という語の使用を禁じたという。一方、選挙後に巨額の寄付を行った技術企業の幹部は素早く乗った。イーロン・マスク氏はSpaceXAIをSpaceXSIに改称すると約束し、ジェフ・ベゾス氏は「artificial」は好ましくないと述べた。ジェンスン・フアン氏もこの語を採用し、サム・アルトマン氏は評価したが、OpenAIは社名を変えないと明言した。 AIの鬼の目から見ると、一番面白いのは「artificial」が「hoax」や「fake」と同じ経路で大統領の語彙に入り込んでいる点だ。政治的な蔑称は、一度使われると中身の議論を飛ばして印象だけを残す。そして「superintelligence」は、ニック・ボストロムが2014年の同名書で広めた、人間の思考を超えうる高度なAIを指す言葉だ。AI全体を指す言葉ではない。つまり言い換えは、今ある技術の名称を、まだ存在しない段階の名前にすり替える行為になる。米国人がAIに抱く懸念は、呼び名を変えたくらいでは消えないだろう。 中小企業の実務では、この騒ぎに振り回される必要はない。社内資料やお客様向けの文書では、導入しているツールの正式名称と機能の説明を基準にすればよい。「AI」と呼ぶか「スーパーインテリジェンス」と呼ぶかは、業務の成果に関係しない。明日の一言にするなら、呼び名ではなく何をどこまで任せたかで語れ、ということになる。
※ 上記は配信元記事をもとにAIの鬼編集部が要約・再構成したものです。正確な内容は出典元をご確認ください。
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