AIに人生相談、約8割が言われた通り行動 でも幸福度上がらず 英研究機関が6000人調査
英国のUK AI Security Instituteと医療系AI企業Limbic AIの研究者らが発表した論文「People readily follow personal advice from AI but it does not improve their well-being」は、日常の悩みをAIに相談した人が、その助言をどこまで実行し、心の健康にどう影響するかを調べた報告だ。英国の成人6474人を対象に、GPT-4o、Llama-3.3-70B、Gemini 3 Proのいずれかと20分間会話してもらい、個人的な悩みを相談したグループと、趣味について雑談したグループを比べた。
結果ははっきりしている。悩みを相談した参加者の約75%から79%が、その後数週間のうちにAIの助言を実行したと答えた。趣味の雑談をした対照群の55.4%を大きく上回る。さらに助言がリスクの高い内容であっても、65%以上の人が従っていた。ここが一番引っかかる。AIの言葉は、人にとって重い決断でも比較的簡単に行動へ移される。AIは人を動かす力を十分に持っているのに、その助言が正しいかを確かめる仕組みを、利用者も提供側も持っていない。
一方で、幸福度は上がっていない。2〜3週間後の追跡調査では、悩みを相談したグループと雑談グループの間に意味のある差は出なかった。会話直後は、悩みを相談したグループの方が幸福度が低い水準にとどまり、その差も数週間で消えた。助言に従った人の幸福度は上がっていたが、趣味の助言に従った人にも同じ傾向があった。つまり「相談したから良くなった」のではなく、「何か行動したから気分が上向いた」可能性が高い。AIの相談役を人生の解決機と見るのは早い、というのが結論に近い。
中小企業の現場に置き換えると、人事や資金繰りの悩みをAIに相談し、その答えをそのまま実行するのは危ういということだ。AIは判断材料を整理する相手として使い、最終判断と実行の前には必ず自分か信頼できる人の目を入れる。このルールを一つ決めておくだけで、AIの助言に振り回されるリスクはかなり減らせる。
※ 上記は配信元記事をもとにAIの鬼編集部が要約・再構成したものです。正確な内容は出典元をご確認ください。
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