日立社長が熱弁を振るう「フィジカルAI革命」 英の産業革命、米のネット革命、次は日本から起こせるか
日立製作所の徳永俊昭社長が、フィジカルAIを軸に「自律進化するデジタルインフラ」を目指す構想を語った。競争が激しくなったAI領域で、日本と日立ならではの勝ち筋はどこにあるのかがテーマである。社長は英国の産業革命や米国のネット革命を引き合いに出し、次の大きな波を日本から起こせるかと問いかけた。舞台はHitachi Social Innovation Forum 2026 JAPANで、AIが現実の機械や設備を動かす領域に日本の強みを持ち込めるかが焦点になった。
AIの鬼の目から見て面白いのは、「フィジカル」という一語が示す重心の移動だ。チャットで文章を返すAIはソフトの中で完結するが、工場や設備の中で動くAIは、現場の機械や配管、そして人の手と噛み合わなければ意味を持たない。日本の製造業が長年積み上げてきた現場の泥臭さが、実は数少ない参入障壁になりうるという読み方ができる。もっとも、構想はあくまで構想だ。掲げた理想が事業の成果として数字に出てくるまでは、割り引いて聞くのが正しい態度である。
ここで押さえておきたいのは、日立がこの道を急に選んだわけではない点だ。2016年に登場した「Lumada」は、ITとOTを組み合わせて顧客の課題を解く枠組みとして始まり、2025年には生成AIを組み込んだ「Lumada 3.0」へと進んでいる。NVIDIAのOmniverseのような産業向けの仮想空間の基盤も、この流れの中で語られている。今回の発言は方針転換ではなく、長く続けてきた事業の延長線上にあると見るべきだ。
中小企業の実務に置き換えるなら、まず自社の現場データがどこに眠っているかを棚卸しすることだ。機械の稼働記録や点検の記録が、あとから検索できる形で残っているかを確かめるだけでいい。AIに何をさせるかを考えるのは、その後で十分である。大企業の構想が語られるほど、足元のデータが整っているかどうかが、自社が乗れるかどうかを分けることになる。
※ 上記は配信元記事をもとにAIの鬼編集部が要約・再構成したものです。正確な内容は出典元をご確認ください。
このニュースの全文は、配信元でお読みいただけます。 ITmedia AI+で元記事を読む →


