選んだ理由が、出荷したクリップに乗っていなかった(#27 投稿前予測)
日本語の縦型ショートを制作するプロジェクトがある。海外の技術者インタビュー動画から1本あたり9~11本のクリップを抽出してTikTokに投稿し、投稿前に「どれが伸びるか」を予測して記録。その後、実際の再生数と予測を突き合わせるサイクルを回している。今回対象にしたのはGoogle Chrome開発チームのAddy Osmaniだ。Chrome DevTools、Lighthouse、Core Web Vitalsといった日本のエンジニアが毎日触るツールを作った本人である。既知性が最強の素材だと判定したから選んだ。 だが選んだ理由が、出荷後に崩れた。元動画1時間32分のうち、キャリア史が67%を占める。jQuery時代、TodoMVC、Google入社、Chrome開発、Core Web Vitals。AIの話は60分以降に集中している。「Chrome DevTools誕生譚」と「Core Web Vitals誕生譚」は既知性の点で最上位の素材だったが、採用を見送った。理由は先週の実測だ。先週も「既知性のある一人称の実話」だから残す、という判断で出荷したクリップが、再生数で下位に沈んだ。その教訓を適用した結果、今週の出荷クリップにはChrome DevToolsもLighthouseも1本も乗っていない。選定の中核だった「既知性」が、実はクリップ本体には効いていなかった。 ここに多くの企画やマーケティングに通じる法則がある。「このネタは素材が良いから受けるはず」と論理的に選んだものが、実測では全く別の基準で選別されている。つまり「理由だと思っていたことが、実は理由ではない」という事実に、データを取るまで気づかない。重要なのは、その先だ。実測と予測のズレをそのまま放置せず、なぜズレたのかを仮説立てし、次のサイクルで試す。企画の仕事は最初の「選定」ではなく、この反復サイクルの中にある。
※ 上記は配信元記事をもとにAIの鬼編集部が要約・再構成したものです。正確な内容は出典元をご確認ください。
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