AIがHOWを引き受けたら、次は気分じゃないかしら?——SIの現場から
企業のシステムインテグレーション(SI)現場では、この数年、大きな変化が起きている。AIが「HOW」を引き受けるようになったのだ。つまり、システムをどう作るか、どう実装するか、という技術的な方法論をAIが提案し、エンジニアたちはそれを精査して実装する—そういう流れが当たり前になってきた。ただし、ここで一つ見落とされやすいことがある。それは、現場の雰囲気という、数値化しようのない要素の力である。
SI現場で20年以上働いてきたエンジニアが指摘するのは、「現場の雰囲気がいいチームは、なぜかうまくいく」という経験だ。逆に、どこに原因があるのか真剣に解こうとすればするほど、チームが疲弊していく現場も見てきたという。余裕があるから場がいいのか、場がいいから余裕が生まれるのか。その循環は、因果関係で説明できない。プレッシャーの強い人が来て立て直ることもあるし、その人が去って立て直ることもある。その時、一人の人間が本当に原因だったのか。それとも、その人が持ってきた心理的状態や相互作用が、全体を変えたのか。複雑すぎて、簡単には解明できない。
ここに見える真実は、AIがHOWを引き受けた時代の落とし穴だ。効率化・最適化・自動化。AIはこれらを得意とする。だが、現場がうまくいくかどうかを決めるのは、実は気分・余裕・心理的安全性といった、AIでは計測も設計もできない人間的な要素なのだ。仕事が早い人も遅い人も、なんとなく認め合いながら動いている現場は、結局うまくいく。逆に、効率を求めすぎて個人の役割を厳密に定義した現場は、かえって息苦しくなる。だからこそ、AIツール導入の本当の成否を分けるのは、導入後に現場に「余裕」が生まれるかどうかなのだ。効率化の先に何を求めるのか。その問いを忘れたら、導入は失敗する。
※ 上記は配信元記事をもとにAIの鬼編集部が要約・再構成したものです。正確な内容は出典元をご確認ください。
このニュースの全文は、配信元でお読みいただけます。 Zenn AIで元記事を読む →


