AI見積もり機能をFastAPI + Geminiで作った話
dreami.jpで公開されているAI見積もり機能の技術構成は、シンプルだが実務的だ。Next.jsとFastAPI、Gemini APIの組み合わせで、中小のシステム開発案件の概算費用をヒアリングしながら算出し、PDFで送付する仕組みになっている。タスクとしては単純だが、「ヒアリング→AI判定→PDF生成→送付」という一連の流れを非同期で処理する難しさがある。 興味深いのは、ここに非同期処理とコスト管理が仕込まれていることだ。AI判定に数秒から十数秒かかるため、その間「受付→構成生成中→完了」という処理段階をリアルタイムに返して、ユーザーの体感待ち時間を減らしている。また、誰でも叩けるエンドポイントだからこそ、IP・セッション単位での件数上限を設けてスパム対策とコスト青天井防止を両立させている。ここが「AI×見積もり」の本質だ。AIに無限に任せるのではなく、制御可能な範囲に設計で押さえ込むという判断が、いかに重要かが見える。Gemini APIは呼び出しのたびにコストが発生するため、この配慮は単なる機能設計ではなく、事業継続性に関わる。 ただし最も本音的な工夫は「概算であること」の二重三重な明記だ。UI・PDF双方に書き、プロンプト側でもハルシネーション対策をしている。なぜここまで慎重か。AIが出した数字がそのまま独り歩きして、実際の発注や事業判断に使われてしまうリスクだ。見積もり機能は「ユーザーが正式な見積もり前に期待値を掴む」という役割が本来だが、AIの出力はそのような温度感を持たない。機械的に数字を返すからこそ、逆説的に「これは参考値だ」と何度も念押ししなければならない。 中小企業がシステム発注するとき、このような「AI概算見積もり」をどう使うか。完全に信じ込むのは危険だし、無視するのも機会損失だ。AIが提示した数字を「相場感掴みのたたき台」として使い、複数の業者から正式な見積もりを取ることが常套手段になるだろう。つまり、AIは「打ち合わせ前の予習」であって、最終判断ではない。その線引きができる企業は、AI時代の発注戦略を誤らない。
※ 上記は配信元記事をもとにAIの鬼編集部が要約・再構成したものです。正確な内容は出典元をご確認ください。
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